人身事故と物損事故の関係について

人身と物損事故

物損事故と人身事故の違い

不幸にして交通事故に遭ってしまった場合、物損事故として扱われるか、人身事故として扱われるかということでは、大きな違いが生じるので、この点をきちんと把握しておく必要があります。
不幸中の幸いで、怪我もなく、感じる痛みもなく、車にだけ傷がついたというようなときは、物損事故で済ましてしまうことがありますが、それで終了してしまうと、後で身体に異変を感じたリ、痛みが出てきたときには面倒なことになるからです。
人身事故はほとんどが単独で起こることはありません。片方が歩行中とかの場合はありえますが、そうでなけれは物損に伴ってということになります。物損が単独で起こることはありますが、その場合は人身への影響がないかを慎重に対応する必要があるという関係になります。
交通事故の直後は、身体も心も緊張しているので、痛みを感じることも少ないし、一種の興奮状態で自分のことがよく分かっていないということが言えます。数日して、首が痛くなったり、身体に痛みを感じるというのは、年齢による差もありますが、割合多いことと理解しておく必要があります。
加害者の場合は物損事故で済むと助かることが多くあります。まず刑事罰は危険運転という範疇でなければ適用されません。また、車の修理代などの賠償は必要になりますが、慰謝料は原則的には発生しません。

人身事故への切り替え

物損だけの場合の被害者は、相手に請求できるのは自動車の修理代とケースによっては衣類の弁償という程度で終わります。病院へ行って治療を受けたとしても自腹となり、相手に請求できません。後遺障害が残っても泣き寝入りとなります。慰謝料もなく、人身損害だけを対象としている自賠責保険からの給付もないのです。
ということですが、一旦物損事故で処理してしまうと救済方法がないのかと言うとそうでもありません。うかつにも一旦物損で処理したとしても、その後痛みなどの自覚症状が出てきた場合は人身への切り替えができるのです。
事故の後10日間くらいまでに、医者の診断書を添えて、警察署に届出をすると人身に切り替えてもらえる制度があります。日数に法的な制限はないのですが、10日以上が過ぎてしまうと、事故との関係性は希薄になり、認定が難しくなることもあるとされています。法律では因果関係の証明ができるかどうかということなのです。
そして、万が一、警察で認めてもらえない場合は、保険会社に連絡して、民事的な扱いだけでも人身にしてもらう手続きをすることです。慰謝料や逸失利益などの賠償の請求をするためです。人身事故証明入手不能理由書というような書類を提出することになりますが、相談に乗ってもらえます。